NPOはボランティアではない。NPOと株式会社の違い。

NPOは「Nonprofit Organization」の略で日本語では非営利団体です。この日本語の「非営利」ってところがちょっと誤解を生んでいる気がします。

別にNPOは利益をあげちゃいけないわけではないんです。むしろ利益をあげないと活動を続けることなんてできません。だいたいは資金がないので、ボランティアに依存しています。

自分でNPOを立ちあげてみて、株式会社と組織としての違いはあまりないんだなと感じました。もちろん、税金面とかは違いますけども。

NPOと株式会社の違い

株主≒正会員

株式会社で一番偉いのは、「株主」です。じゃあ、NPOで一番偉いのは誰かっていうと、「正会員(社員)」です。偉いというよりも会社や法人を運営するための議決権があるっていったほうがいいかも。

会社の社長とかNPOの理事長(代表理事)とかは、この人たちに選ばられて組織の運営をまかされた人です。

この株主と正会員ではもちろん違いがあります。

株主は株を多くもってればもっているほど議決権があって、会社の運営に口を出せます。

NPOでは特定の会費を払っている人を正会員といいます。正会員になるとNPOの運営への議決権がもらえます。この議決権に違いがあるんです。

NPOはどんだけたくさんの会費や寄付を払っていたとしても正会員に与えられる議決権は1票だけなんです。たとえ1億円払っていたとしても議決権は1票。

ここがNPOと株式会社の違いの1つです。

NPOは利益をすべて社会活動に使う。

NPOと株式会社では利益の使い方が違います。

株式会社だと今年度はこんだけ儲かったんだけどどうしましょうってなったとします。そうすると、これはお金を出してくれた人に返しましょうってなって、儲かった分を株主とかに配ることができます。

これがNPOではできません。

NPOは儲けたら儲けた分をすべて社会活動に使うことが決まっているのでNPOで必ず使います。寄付してくれた人にちょっと渡そうかな。なんてことはできないです。

「社会貢献>利益」なのか「利益>社会貢献」なのか。

これは個人的な考えですが、社会貢献と利益のどちらを重視しているかが違うのかなと思ってます。

株式会社はあくまでも利益が優先です。利益がでたところからCSRとか社会貢献活動とかで社会に還元しています。

NPOは社会課題を解決することを重視にしていて、利益は二の次です。ただ、活動を続けるためにはお金が必要です。人を動かせばお金がかかるのは当たり前。そこで働く人にも生活があります。

なので、社会貢献をしつつ、どのように資金を得るかを考えないといけないです。これがある意味NPOの課題かなと。お金が儲かる活動なら、株式会社が動いているはずですしね。

ほかにも細かいところではいろいろと違いがありますが、組織的にはそんなに変わらないです。

NPOは言葉をなくすことが使命。

これまた個人的に思っていることです。

たとえば、育児でよく使われる「イクメン」。個人的にはこれも社会課題から生まれた言葉だと思ってます。

育児によく参加している父親を「イクメン」って言ってますが、男性が子育てを手伝うんではなくて、子どもを母親と一緒に育てるというのがこれからの社会では正常なはず。でも、それができていない。そのことをピックアップするために「イクメン」という言葉が生まれたんじゃないかなと思ってます。

欧米の人が「イクメン」って言葉の意味を知ったら、父親が子育てをするのが当たり前じゃないのか?と疑問にもたれたっていう話もありますし。

母親と父親が一緒に子育てができるような社会になれば、「イクメン」って言葉はなくなります。そのときが1つの社会問題が解決されたときです。

だいぶ話を単純にして書いてしまってますけど、育児問題とかはたぶんもっと複雑な話かと。


NPOのベースには誰もが幸せに生きられる社会をつくるというのがあると思ってます。

生きることが合格点、それからは加点式

不登校・高校中退・元ひきこもりがWeb、IT、カメラ、バイク、教育、食べ物、生活など、興味のあることを頭の中からアウトプット。

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